MIO Ballet Studio's Blog

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これだから創造はやめられない

こんばんは。

MIO Ballet Studioです。

 

さて、本日の話題は振付についてです。

バレエでは曲に踊りがあります。そこに踊りの振り入れをします。

名作バレエには過去の偉人の方々が振付したものが基本的にあり、それらを少しずつ改定していったりして今も受け継がれております。

有名な名作バレエであれば、大体どこもほぼ同じ振付でところどころ手が加えられている…といった感じでしょう。

 

当然のことですが、そういった振付は大人のプロダンサーが踊る前提で振り付けられているので、技術も表現も話や振付の理解も大変高度なものが求められます。

なのでバレエを習っている小さい子供たちにそのまま振付を教えるのは無理です。

そのため子供たちが踊れるように振りを考えたり、他のクラシック曲や童謡のクラシック版などに振付をしたりもします。

舞台で踊るためだけではなく、練習用に簡単な振付も考えてレッスンで踊ったりなど、バレエや他のダンスの先生には馴染みがあると思います。

 

そんな訳で今日は私の振付の流れを振り返ってみるかなと、ふと思いました(唐突

あくまで私の流れであり考えなので、全ての振付する人がそうであるわけではないので悪しからず。あくまで一例。

 

まずは曲を選びます

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踊るクラスの年齢や技術的なレベルを考え、どんな曲調が合うか、どれぐらいの速さ、曲の長さなど色々考慮しながら選びます。

ここはとにかく楽しい(*^-^*)

「この曲ならこんな感じの踊りに出来そうだな」とか、「この曲でこうしたら可愛いだろうな」とか色々夢が膨らみます。

踊りの音楽聴いてるだけでもひたすら楽しいので、最初はただただウキウキです。

 

さて色々聴いた中でこの曲にしよう!と決めました。

それでは決定した曲に振付を考えていきます!

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さあ!この工程こそ自分の脳内引き出し炙り出しタイムです!!(センス笑

なんとなくのイメージを抱きながら選んだ曲でも、いざ振付を考えていくとこれが意外と上手くいかない。

想像していたより音が速いとか、思ったよりパ(=ステップ)が入らなかったりとか、とりあえず動き詰め込んだら何か繋ぎが悪かったとか、そもそも振りが思いつかないとか…言い出したらキリがないです!!!(´;ω;`)

あーでもない、こーでもないと自分のバレエ経験から培ったあれこれを脳内から絞り出し、ウンウンと頭を捻りながら(体も実際動かしながら)、ようやく完成させます。

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これにてとりあえず型は出来上がりました。

 

さてこの出来上がった振付、自分が踊るのならまあ自分で練習すれば良いのですが、これを踊るのは自分ではない誰か。

と、いうわけで実際に振付を生徒に教えます!

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さて、ここもまたひと悶着。

振付を考えている時はこんな感じで踊ってもらおうとか色々意図しながら振り付けているのですが、実際に踊ってもらうとこちらの考えた振付通りにはいかないことがほとんどです。

これが舞台でお金を頂くプロの振付家とバレエダンサーの関係であれば、振付家の考える意図をダンサーがいかに読み解くかが重要になってきます。

しかしこちらはバレエを教える教師と教わる生徒の関係なので、教師の考えたものをいかに理解してもらえるように伝えるか、生徒たちが踊れるよう工夫するかが大事になってきます。

一つ一つの動きを丁寧に教え、リズムを教え、実際動いて無理が生じる部分は踊れるように変更する…

あまりに簡単にしすぎると踊る本人も退屈しちゃうから、少し難しいところは頑張ろうとやる気にさせたりもします!技術的に難しすぎる、練習しても厳しいと判断したら変えたりもします。少しの難関はまずは頑張れと言ってみる。

年齢、技術的なレベル、バレエの経験年数などにもよって人それぞれ考慮する部分も違うので、教え方も皆同じでOKとはならないのでそこも工夫が必要。

バレエを始めたばかりの小さな子供と、経験を積んできた中高生の子ではこちらの要求レベルも変わりますしね(^_^;)

 

そんなこんなですったもんだと振りを教え、振りを変え、生徒も練習を重ね…

ようやく生徒たちが踊れるようになります!!!

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自分で振りを考え、その考えた振付を生徒が踊れるようになって、ようやく振付という形が完成します!!

この皆が踊れるようになった時の喜びよ…!!自分が生み出したものが誰かの手(踊りだから体全部?)で形になる嬉しさよ…!!

これがあるから振付は楽しいのだ…( ˘ω˘ )

 

こういった踊りもそうですが、何かを創るというのはとても大変です。

絵や小説、漫画。歌に料理に機械…玩具や家具、他にも数えきれない沢山のものにこの世は囲まれています。

ゼロから何かを生み出すというのは自分の脳内おもちゃ箱をひっくり返して、あるものをとにかくかき集めて何か新しいおもちゃを作り出すようなもの。

作り上げるまでの工程は楽ではないけど、その工程が苦しくも楽しかったりします。

そしてその工程が形になった時、ただ嬉しいと思ってしまうのです。

 

さて、今度はどんな踊りを考えようかな?(*^-^*)